塗り壁
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画一的なマンション住居空間。

近年の住宅に使われている各種建材や住宅設備の機能性は高まっています。「耐久性」「汚れにくさ」「抗菌」など様々な機能性が考慮された建材が開発されて、今の住宅(戸建・マンション)に活用されているんですね。

それはとても良いことなのですが・・・。

仕事上様々な住宅(戸建住宅、新築マンション)を見る機会があるからこそ、感じているのが「画一的な住宅空間」がとても多くなっているということです。建売戸建住宅もそうですが、特に新築マンションなどは、その傾向が強く表れているんですよね。

マンションの場合、「間取り」を工夫しようと思っても、計画上自由度はそれほどなく、住戸の間取りは、どれも同じような形となりやすい傾向があります。マンションの概観こそ物件ごとに違いは多少ありますが、住戸を見れば正直・・どれも同じような印象しか残らないのが実情です。

年々、「画一的な居住空間」傾向は強まっていると感じるほど。”カーペット”よりも”フローリング”のほうが人気が高いと感じると一斉に新築計画されるマンションはすべて居室がフローリング仕様となってしまっていますからね。

確かにある程度は、人気傾向に即したとしても、基本的に人の価値観にはもっと多様性があるものです。同じマンションの中にも、「フローリング」だけでなく、「畳」を積極的に活用したり、「カーペット」を積極的に活かした住戸があっても良いはずなんですけどね。

時代は明らかに「多様性のあること」が重視されるようになっているのにも関わらず住宅は、「画一的な傾向」へと流れていることは、私としてもとっても残念なことと感じています。

 

本来、自然環境に応じた機能性が重視されていた日本の住宅。

現代住宅における「機能性」の大半は、”キズが付きにくい””汚れが付かない”といった「メンテナンスがいらないこと」に集約されているように感じています。でも・・本当にメンテナンスがいらないこと(お手入れが不要なこと)が良いことなのでしょうか?

私は、そもそもそこに大きな疑問を持っています。

それは「メンテナンスがいらないこと(お手入れが不要なこと)」が「末永く活用できること」には直結していないからなんですね。それは歴史が示している要素でもあるのです。

お手入れに手がかからないという方向で作られた近代建物が長くその存在を維持しているかと言えば、そうはなっていません。そこには「風情が感じられない」からなんですね。建材そのものの耐久性はあっても、老朽化を感じさせるものとなっていきます。

すると、そんな住宅・建物を使用する人は激減。建物の寿命を待つことなく、解体撤去され、また新たな建物が構築されることとなります。(スクラップ&ビルド)

対して、寺院の木造建築物などの中には、数百年~数千年単位現存・活用されている建物も少なくありません。それらは、定期的なメンテナンスが繰り返し行われてきているものなのです。

また、そんな建物に使われている建材は「自然素材」が主体となっています。日本の自然環境に対して、順応性を重視した結果、それらの自然素材がとても機能性の高い要素として使われてきているんですね。

この場合の機能性とは、自然環境への適応性と言い換えることが出来るのかもしれません。「暑さ・寒さへの適応」「高湿度・乾燥の変化への適応」などです。

 

マンションの住環境をもっと生き生きとしたものにしませんか?!

自然素材

提供されている新築マンションは、経済性が重視されていますのでどうしても、画一的なものとなってしまっています。でも、それをそのまま受け入れてしまうのではなく、ちょっとした工夫を加えていくことによって、もっと生き生きとして住環境とすることは、案外簡単にできるものなんですね。

そのための手段となるのが「自然素材の活用」です。

『木材』『塗り壁』『紙』『畳』といった要素を積極的に住環境へ導入していくのです。特に、機能性という意味でもおすすめなのが『畳』と『塗り壁』の活用です。畳の活用に関してはもこちらの記事でお話していますので、そちらもご参照していただければと思います。

ここでは『塗り壁』について、少し取り上げてみたいと思います。

 

塗り壁を活用することで、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる住環境に。

「塗り壁」に関して、何か敷居が高く感じている方もいるかもしれませんが、実はとても簡単にとりいれることが出来る自然素材なんですよね。リフォームというと、一般的には「工務店に頼むもの」と考えてしまいがちですが、それだと価格も高めとなりやすいもの。

自然素材を住空間に導入する時には、専門の職人さんや専門業者に直接依頼するほうが、何倍もお得ですし、良いものが出来上がるものです。

”塗り壁”に関しても、近年若い職人さんも育まれてきているんですよね。メディアで取り上げられたこともある、女性左官工 野宮 未葵さんなども活躍の場を広げているようです。(野宮さんがメディアで受けたインタビュー記事はこちら)。

野宮さんは、こちらの有限会社原田左官工業所という左官の専門会社に属している職人さんです。こんな専門会社に依頼すれば、想像している以上に素晴らしい住空間が手軽に出来上がることも あるものです。

新築マンション購入時に、オプションなどで「エコカラット」というタイル商品を勧められて検討する人も少なくないと思うのですが、”吸湿効果・加湿効果”を期待するのであれば、そんな画一的な建材を使用するのではなく、居室の一面を「塗り壁」とするほうがよほど効果的だと思っています。

吸湿・放湿機能はもちろんのこと、夏は涼しさを与えてくれ、冬は暖かさを感じさせてくれる・・そんな作用(風情)も塗り壁は有していますからね。価格的にもエコカラットを設置するよりも、安く塗り壁なら施すことができるものです。

居室の一面壁を塗り壁とする(クロス張りの上に塗り壁施工)のであれば、7万円~9万円程度で出来るものですから。塗り壁のある居室空間などは、心の癒しにも繋がるもの。マンションこそ、自然素材の活用を大いに検討してみるといいかと思います。

これからの時代は、中古のマンションを割安で購入して、天然素材を使ったリフォームを施す・・そんな住宅購入が生き生きとした生活をもたらしてくれるのかもしれません。